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Life Without A Prescription - 処方箋無しの人生

スイスの病院 Part 3



とうとうシリーズ第三編目に成ってしまいました。
胆嚢炎の為、州立病院で入院する事に成ったスティーブン。

次の日の朝、手術が有るかもしれないという事で大急ぎに病院へ。





日の光で見ると全く違う景色、五里霧中、右往左往走りながら息を切らして到着。

汗だらだら、髪の毛バサバサで僕らしくない登場にスティーブンもビックリ。
(結構あるかも、いつも遅れるので。。。)

「先生まだ来てないから "急がなくて良い" ってメールしたのに。」と。

受け取ってない。。。 急いで損した。 (一時間後に着ました、そのメール。)

さすが、スイス時間、先生達が来たのは予定の時間から1時間後でした。
つくづくここの国は "第一世界"と言う皮を被ったメキシコじゃないかと熟考。
(その割にはメキシコ料理美味しくなかった。。。)

やはり手術をしなければならないと言う判決。月曜日の内視鏡検査待ち。
理想ではその直後に胆嚢摘出。

でも、先生達は、
「よっぽど運が良く無いと検査、手術と背中合わせで行かないでしょう。」

この "よっぽど"をかなり強調してました。


明くる日、月曜日。

お昼後に内視鏡検査が終わり、胆管には石が無いと診断、腹腔鏡手術待ち。

この間何も食べてはいけないスティーブン、金曜日の昼から絶食中。水も飲めません。


さて、ここで病室の愉快な仲間の紹介!!

フォーミュラ・ワン; イタリア人の患者さん。何で入院してるのかは良く分かりませんがF1のレースドライバーの様な感じの人。病院着から伸びる足がイタリア人特有の小麦色していてとてもセクシー。子持ちです。

パパ・イタリアーノ; 優しそうなイタリア人のおじいちゃん。訛りが強くてフランス語なんて言ってるのかは分かりませんが楽しそうにしている。スティーブンと同じ手術を待っている。実は敵(笑) スティーブンより先に手術は受けさせんぞ!!!

イースタン・プロミス; スティーブンのベッドの真横に居る患者さん。アルベニア人でいつも奥さんや子供達や大勢の訪問客で耐えない。電話も鳴りっぱなし。もしかしたら偉い人? どうしても映画『イースタン・プロミス』に出て来たロシアのマフィアに面子がみんな似てるのでこの名前を命名。

7人部屋なので他にも登場人物はいるんですが、
ごく脇役で滅多に登場しないので紹介しません。ご了承下さい。

入院してかなりショックなスティーブンを慰めていると、何か感じる。。。 隣から。
周辺視野域でイースタン・プロミスがこっちを "ジー"と見ているのを感じる。
でも、妙に微笑ましく見てる。

??

と言う内に面会時間も過ぎて帰る事に。僕が病室を出るか出ないかの内にイースタン・プロミスがスティーブンに何か僕の事について質問攻め。非常に気になりながら帰宅。

次の日、スティーブンから何聞かれたかを聞きました。

「Yasが出て行ったあの後、イースタン・プロミスに "彼は年いくつだ?"って聞かれたんだけど、もしかしたら"息子"って言ってたかも知れないんだけど、眠かったから適当に流したんだ。」

ヘっ?! まさか! っと思って聞き間違いだろうと思ってた最中、ロビーでスティーブンがインンターネットを使ってる間テレビを見てたらイースタン・プロミスが椅子で押されて来て「パパ元気か?」と、僕に聞くので、余りにも呆気に取られて「えっ、まあー、元気です。」と答えてしまった。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

パパ?????

どういう事ですか?! 

第一、僕とスティーブンは年が結構離れているけど、僕はふけ顔だし、スティーブンだって結構実年齢よりも若く見えるから、最終的にはそこまで離れて見えないのに!!
(僕が17歳の時日本で働いていた時、一回30歳に思われました。大抵は25歳だと思われてたけど、30歳?! 現在やっと25歳なのに。。。)

しかも、第二に、僕は絶対どう間違っても白人のハーフには見えない。どっからどう見ても完全なる大和魂満点の日本人男児!!! (唯一僕の非日本人な特性と言ったら毛深い事と感情表現が以上に激しい家族。)

しかも、第三に、(スティーブンのポイントです。)「もしYasが僕の子供だとしても、この美しい子供を一緒に生した美しい芸者は何処だ?! 戦争中にでも死んでしまったのか??」(ハリウッド映画の見過ぎ??)

パパ・イタリアーノは僕の事を「中国人の息子」、「日本人の息子」と呼んでいる時に娘と奥さんに突かれて黙れって言われてました。イタリア語だからって分からないと思って。。。

おもっしろい。

アルベニアは保守的な国で、尚かつイスラム教徒が多いので(人口の70%)、
まさか異人種同性カップルだなんて夢にも思わなかったんでしょう。

やはりその内異変に気づいたらしく(僕のヒゲが伸びて来てもっとフケ顔成ったので)
イースタン・プロミスの取り巻きが僕を "ジーーーー"っと凝視。

だから僕も"ジーーーー"と見つめ(にらみ)返して、
「何ジロジロ見てるんだよ」と吐き捨てました。
(僕の姉に似て来たかな。。。 たまに自分の姉ながらも怖い時がある。)

僕はもちろん英語でね(ウィンク)姉よりも度胸無いので。。。


火曜日の夜にやっとバナナとヨーグルトを食べさせられたスティーブン。すっごく嬉しそうに食べてました。(また石が動かないか恐がりながらも。)

しかし、またその夜の12時から手術を予期して絶食。朝は急いでシャワーを済ませて、何も飲み食い無く一日中待機。夜の8時過ぎて今日はもう治療してもらえないと分かると食事。

その繰り返しを何日間も繰り返したこの生き地獄。
さすがに土曜日に我慢の限界に達して、僕が
「このままもっと待たすつもりなら月曜日に弁護士連れてくるぞ! スティーブンは手術を受けるまで断食でストライクするぞ!! なめたらあかんぜよ!!」と、責任者に伝えろと言いました。
(僕の母、『極妻』シリーズが好きなんです。)

まるで、僕アメリカ人?! "弁護士" なんて。なんてアメリカ的な考え。しかも本物のアメリカ人は平和的断食抗議。ガンジーかこいつは?! コメディーにしか聞こえない。

その日の夜、やっと外科医が話に来て、「なんとかする。」と。

次の日、痛み発生から11日目の夕方、やっと手術を受けました。
数時間前に終わったばかりで詳細はまだ分かりませんが無事に行ったみたいです。

これからは順調に回復出来るといいな。

スティーブンの不在でトリュフの寂しそう。早く家に帰ってくる日が待ち遠しいです!

心配してくれた方々、ありがとうございました! 





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by yas-unprescribed | 2009-09-28 00:02 | 日本語

気まま我儘に生きるYasの人生を、正直率直に、そして飾らなく語るブログです。 This is a blog where Yas talks about his life in a foreign land seen through his bizarre and frivolous, yet sincere eyes
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